木製フィラメントにニスを塗るとどうなる?木材・PETG・ABSと比較した結果

木のような質感を持つ、3Dプリンター用の木製フィラメント。

初めて造形したとき、MDF(中密度繊維板)のような見た目に驚きました。

そこで気になったのが、「本物の木材と同じようにニスを塗れば、さらに木材らしい仕上がりになるのでは?」ということ。

今回は、木製フィラメントに水性ニスを塗り、本物の木材やPETG・ABSと比較してみました。

さらに、やすりがけの有無による違いも確認しています。

目次

結論|木製フィラメントはニスの色乗りが良いが、そのままの質感を生かすのがおすすめ

結論から言うと、今回比較した3種類のフィラメントの中では、木製フィラメントが最もニスの色乗りが良い結果になりました。

しかし、本物の木材のような仕上がりにはなりませんでした。

今回の実験で分かったことは、次の3点です。

  • 木製フィラメントは、PETG・ABSよりニスの色乗りが良い
  • やすりがけをすると、どのフィラメントも色乗りが改善する
  • 木製フィラメントでも、本物の木材と同じような仕上がりにはならない

そのため、個人的には木製フィラメントは無理にニスで着色するより、素材本来の質感を生かす使い方がおすすめだと感じました。

以下、実際の比較写真とともに紹介します。

実験に使用したフィラメントと水性ニス

木製フィラメント:Pxmalion Wood

今回使用したのは、Pxmalionの木製フィラメントです。

初めて造形した際、木材のような見た目に驚きました。特にMDFに近い印象で、一般的な樹脂フィラメントとは違った質感があります。

水性ニス:セリアのメープル色

塗装には、セリアで購入したメープル色の水性ニスを使用しました。

今回は、この水性ニスを使って材料ごとの仕上がりを比較します。

実験①|木製フィラメントと本物の木材を比較

まずは、木製フィラメントとホームセンターで購入できる2×4材にニスを塗って比較しました。

比較したのは以下の2つです。

  • 木製フィラメント:ニス3回塗り
  • 2×4材:ニス1回塗り

木製フィラメントは3回塗っても木材のようにはならなかった

本物の木材は、1回塗っただけでもしっかりと色が付きました。

一方、木製フィラメントは1回では色が薄く、3回重ね塗りしても本物の木材のような仕上がりにはなりませんでした。

木製フィラメントは外観こそ木材に似ていますが、ニスを塗ったときの仕上がりはかなり異なります。

なお、今回は塗装回数が異なるため、厳密な性能比較ではありません。あくまで、それぞれの仕上がりを比較した結果です。

実験②|木製フィラメント・PETG・ABSのニスの色乗りを比較

次に、3Dプリンターでよく使用されるフィラメントとの違いを確認しました。

比較対象は次の3種類です。

  • 木製フィラメント
  • PETG
  • ABS

それぞれに水性ニスを3回塗り、やすりがけの有無による違いも比較しました。

やすりがけなしの比較

やすりがけをしていない状態では、木製フィラメントが最もニスの色乗りが良い結果になりました。

PETGやABSにも色は付きましたが、木製フィラメントほどではありません。

やすりがけありの比較

やすりがけをすると、3種類ともニスの色乗りが改善しました。

中でも木製フィラメントは、やすりがけ後も最も良い結果になりました。

つまり、今回の比較では木製フィラメントが最も水性ニスで着色しやすい材料だったといえます。

ただし、これは今回使用した材料と水性ニスによる比較結果です。塗料の耐久性までは確認していません。

比較結果まとめ

比較項目木製フィラメントPETGABS
ニスの色乗り最も良い木製より劣る木製より劣る
研磨による色乗りの改善ありありあり
本物の木材のような仕上がり再現できず——

木製フィラメントは、PETGやABSに比べると水性ニスとの相性が良いと感じました。

しかし、最も色乗りが良かった木製フィラメントでさえ、本物の木材のようには仕上がりませんでした。

木製フィラメントは素材本来の質感を生かすのがおすすめ

今回の実験を通して感じたのは、木製フィラメントを無理に本物の木材へ近づける必要はないということです。

木製フィラメントは、造形した状態でも十分に木材のような雰囲気があります。

特に、今回使用したフィラメントはMDFに近い見た目で、そのままでも独特の質感を楽しめます。

もちろん、色を変えたい場合にはニスを使用する選択肢もあります。

しかし、木材らしい見た目を求めてニスを塗るのであれば、今回の結果を見る限り、期待どおりの仕上がりになるとは限りません。

個人的には、ニスを塗って本物の木材に近づけるよりも、木製フィラメントならではの色味や質感を生かして造形する方が魅力的だと思います。

まとめ|木製フィラメントへのニス塗装は必要?

今回は、木製フィラメントに水性ニスを塗り、本物の木材やPETG・ABSと比較しました。

結果として、木製フィラメントはPETGやABSよりもニスの色乗りが良く、やすりがけによる改善も確認できました。

しかし、本物の木材と同じような仕上がりにはなりませんでした。

木製フィラメントには、樹脂フィラメントでありながら木材のように見えるという魅力があります。

その魅力を生かすなら、ニスで着色せず、造形したままの質感を楽しむのも良い選択だと思います。

木製フィラメントの塗装を考えている方は、今回の比較結果を参考にしてみてください。

皆さんの良き3Dプリンターライフの助けになれば幸いです!

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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この記事を書いた人

てんしゃちのアバター てんしゃち メカエンジニア

天性の社畜、略して「てんしゃち」
モノづくりが大好きで、学生時代にはNHKロボコンや、自律型ロボット競技の世界大会へ出場。
社会人になった今も、ロボットの国際大会に挑戦中です。

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