私事ですが今年でCAD歴10年。
学生のころからNHKロボコン等に参加して、朝から晩までCADに向き合う日々を過ごしてきました。
その生活で痛感したのは、PCの周辺機器が設計の効率に大きく影響すること。
特に長時間の設計ともなると、姿勢や動作に無理があるとパフォーマンスが落ちていきます。
今回は、私が実際に使って「これは設計が楽になる」と確信した、4つの周辺機器を紹介します。
どれもCAD専用ではなく、日常のPC作業にも効果抜群です。そして、中には慣れが必要なものもあります。どうせ使うなら早めに慣れたほうが得なので、是非検討してみてください。
1. テンキー 〜右手はマウスから動かさない〜
CADでは「数値入力」と「マウス操作」が頻繁に切り替わります。
一般的なキーボードはテンキーが右側にあるため、右手をマウスから離して入力し、また戻す――この無駄な動作が1日に何百回も発生します。
そこでおすすめなのが、独立タイプのテンキー。
右手はマウス操作に固定し、数値入力は左手で行えば、手の移動がなくなり負担が大幅に減ります。
- 手の移動が減り、体への負担減。
- 手の移動が減り、作業の効率UP。
- 慣れるまでに少し時間が必要。(僕は3~5日くらいかかりました。)
- なるべく薄いテンキーがおすすめ。高級スイッチの打鍵感よりも「薄さが大事」。2000円程度のメンブレン式・薄型モデルがおすすめです。

2. テンキーレスキーボード 〜腕を開かずにマウス操作〜
左手テンキーを導入したら、右側のテンキーは不要。
テンキーレスキーボードに変えるとキーボード幅が短くなり、マウスを身体の近くに置けます。これだけで肩と腕の疲れが驚くほど軽減されます。
- 肩を開かず、自然な位置でマウスが握れる。
- テンキーと同時に導入するのがおすすめです。

3. ウルトラワイドモニター or デュアルディスプレイ
CAD作業では、モデルを作りながら別ウィンドウで図面やマニュアル、解説動画を見ることがよくあります。
ウルトラワイドやデュアルディスプレイを導入すると、画面切り替えのためのクリックや視線移動が減り、首や肩の負担も軽くなります。
- 図面を見ながらモデリング可能
- 調べ物や解説動画を見ながら操作できる。
- CADならフレームレート等のスペックは気にしなくてOK。安価なモデルで十分です。
- 一度広い画面に慣れると、元には戻れません。

4. トラックボールマウス 〜手首をほぼ動かさない〜
長時間作業で地味に効いてくるのが、手首と前腕の疲労。
トラックボールマウスは、カーソル操作を指先だけで行えるため、手首や腕の動きがほぼ不要になります。
- 手首の負担が激減
- 狭いデスクでも快適
- なれるまでに1週間ほどかかる。
- ゲーム用途には不向き

CAD環境の変遷
1~3年目
激安キーボード&マウスセット。当時はこんな感じの商品で一日5時間くらい設計していました。
3年目から、真剣に作業環境を整えることを意識し始めました。

3~4年目
軽量マウス+低摩擦マウスパッドを導入、これだけでもかなり楽になりました。

5年目
左手テンキーに挑戦。それに合わせテンキーレスキーボードを導入しました。
最初は数値入力に手間取りましたが、一週間程度で慣れました。

6~7年目
長時間設計にはトラックボールマウスが最強なことに気が付く。
最小限の動きの設計スタイルはほぼ完成。

8~10年目
同居人が寝ていても使えるように、キーボードをエレコムの静穏キーボードに買い換えました。(基本的なスタイルは変わっていません。)
静穏性が高く、押した感触もよいのでおすすめです。

まとめ
高価なCAD専用デバイスもありますが、その前に今回の4つを導入するだけで、疲れにくさと作業の心地よさが一気に変わります。
特に左手テンキーとトラックボールは、慣れる必要があるので早めの導入が吉です。
最後にこの記事で登場したおすすめ製品をまとめてご紹介して終わります。
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